ドライブシャフト・インナーブーツ交換


--CAUTION!注意!CAUTION--
以下の作業は専門的知識・技術を伴います。
作業ミスによって重大な事故を起こす可能性があります。
作業中にも危険が伴います。内容は一部適切じゃない場合があります。
このページを参考にして起きた事故、怪我、その他の損失・損傷などに管理人は一切責任を持ちません。
実施は全て自己責任でお願いいたします。


初回から大胆にも足回りをバラします。
ミスると操舵不能、走行不能、車輪脱落の原因となりますのでご注意を。
自信の無い方はお近くの整備工場へ。


ドライブシャフトブーツって?

エンジンの力は大まかにエンジン→ミッション(ディファレンシャル)→ドライブシャフト→タイヤと伝わります。
ミッション(ディファレンシャル)とタイヤを繋ぐ棒がドライブシャフトです。
このシャフトの両端には様々な動きに円滑に対応するためにボールジョイントがついています。
ボールジョイントは常にグリスで潤滑されていますが、このグリスを保持し、ゴミや水の浸入を防ぐのがブーツの役目です
タイヤ側のブーツをアウターブーツ、ミッション(ディファレンシャル)側をインナーブーツと呼びます。


なんで交換?

ブーツは樹脂又はゴムで出来た蛇腹状のものです。
伸縮運動や経年劣化で亀裂が割けが発生してしまいます。
割けてしまうとグリスが飛び散るばかりではなく、異物や水の浸入をゆるします。
そうするとジョイントを傷めてしまい、そのまま乗り続ければ最悪走行不能になります。
それを防ぐためには割ける前の交換、割けたら早めの交換が必要となります。


作業開始

ともかくリフトアップです。
二柱リフトですいません。
足は何の変哲もないストラットなんでラクチンです。
このミラは4輪ドラムブレーキですので、タイヤとドラムを外します。
ディスクブレーキでストラットから切り離さない場合はタイヤとセンターナットを外します。
ハイ!一気にばらけました。
ナックルを自由に動かせる様にタイロッド、スタビライザー、ロアアームを外しました。
ストラットはある程度動くのでこのまま。
この状態でセンターナットが付いてた辺りを正面からプラスチックハンマーで叩くと外側がナックル側から抜けます。

青いのは高3の時にやったブーツなんですが、継ぎ目からグリス漏れてます…。
右も左もわからない時にやったのでご愛敬ですw
下から見たトコです。
見てる位置は画像左下の神懸かり的な絵から察してください…
グリスが飛び散っているのがわかりますね

白い丸の辺りがミッションとドライブシャフトのつなぎ目です。
ここにタイヤレバーなどを突っ込んでガツンッとアオるとあっさり抜けます。

シャフト抜くと、そこからミッション(ディファレンシャル)オイルが溢れてきます(車種による)
AT車でトランスアクスルだとATFが出てきます。
オイルを先に抜いておくか受け皿を用意しておきましょう。
抜けました。
ブーツ完璧に終了してます。
ミラはこんな状態。
向こう側のロアアームにスタビライザーがぶらさがってます。
作業台へと移動してきました。
こっからは汚れる作業ですので、下には新聞でも敷いておきます。
ウェスもいっぱいあったほうがイイです。

とりあえずシャフトとインナージョイントのケースにマーカーで印を付けました。
保険です。
ブーツバンドの止める位置に付けておくと便利です。

分解します。
ブーツバンドは面倒なので再利用します!
マイナスドライバーとハンマーを使って壊さないように外しました。
バンドを外したらブーツはズラしておきます。
ケースは内側からリングでとまってます。
動かしてみて、ケースが当たるトコロにリングがあります。
ドライバーでちょっと頑張ると簡単に取れます。

んで、左画像のように外れます。
リングはなくさないように!
きちゃな〜い

ウェスで拭いてきれいにします。
シャフトにCリングが付いてますので、それを専用工具で外します。
やる気になれば他の道具でも外れる…かな?
リングが外れればベアリングは簡単に抜けてきます。
この通り!
きれいにしておきます。
このリングもなくさないように。
こっちもキレイキレイ。
下にあるのは新品のブーツです。
キレイにしたら組み立てます。
シャフトに組み付ける順番は外した順番の逆です。
ブーツバンド(大小)→ブーツ(向きに注意)→ベアリング→ケースです。

ケースを付ける前に、隠れてしまう部分にグリスを充填していきます。
ちなみに写ってるグリスはジョイント2個分のヤツです。
今回は1個なので、半分くらいしか使いません。

まぁ、もりもりっとケーキ職人みたいにやってください。
ケースをつけて、使う分のグリスをもりもりっと。
充填完了したらブーツを正しい位置にセット。
元通りにブーツバンドを締めて完了!
あとは車体側に取り付けるだけです。

車体に取り付けるのも外したのと逆の順番です。
向きに注意して取り付けてください。
あとは規定トルクで各所締め付けてから締め忘れ、付け忘れを確認。
ミッション(ディファレンシャル)オイルの量を確認したら終了です。



お疲れ様でした。
ページを閉じてお戻りください。